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伝統ある「東京の鍋」を囲んでほっこりしよう!
寒い冬は、あたたかい鍋を囲んでほっこりしたい!そこで、東京に昔から伝わる鍋料理のレシピを大公開します。聞いて納得のちょっとしたウンチクも、話のタネになりますよ!
小針彫佳
レシピ作成:小針彫佳
●こばり・えりか/フードコーディネーター、ジュニアベジタブル&フルーツマイスター、
ベジフルビューティーアドバイザー。
「美味しいひととき〜COOKING SALON ERIKA〜」主宰。
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ねぎま鍋
江戸時代から伝わるシンプルな鍋料理です。ネギとマグロを使うから「ねぎま」。ネギは細い青ネギではなく、太めの下仁田ネギを使います。マグロの脂を吸っておいしくなるので、たっぷりと使いたいですね。マグロはトロのように脂肪分が多い部位がおすすめですが、赤身のように脂肪分が少ない部位を使うときは、さっとダシにくぐらせるだけのほうがおいしいです。
ちょっとウンチク! ちょっとウンチク!
今でこそトロは贅沢品で値段も高いですが、江戸時代は「脂っこい」と好まれず余り物だったようで、煮込むことでさっぱりとさせる狙いがあったんですね。そんなわけで当時は庶民の食べ物だったのですが、現在では逆に値段が高くなってしまい、むしろ贅沢な料理といえるかもしれません。
材料<レシピ(分量:4人分)> 作り方
マグロ(赤身)…200g
マグロ(中トロ)…200g
下仁田ネギ…3本
えのき茸…1袋
春菊(水菜でもよい)…1株
だし汁(かつおぶしと昆布で取る)…800cc 
濃口醤油…50cc
日本酒…70〜80cc
砂糖…大さじ2
みりん…大さじ2
薬味:柚子こしょう・粉山椒・自然塩
・黒こしょう・七味などをお好みで。
(1) マグロは厚めに切る。下仁田ネギは太めの斜め切りにし、春菊は太い茎の部分を切り、えのき茸は食べやすくカットしておく。
(2) 土鍋にだし汁・醤油・日本酒・砂糖・みりんを加えてひと煮立ちさせたら、下仁田ネギを加えて5〜6分煮る。
(3) ネギがやわらかくなったら春菊・えのき茸・マグロを加える。マグロは火を入れすぎると固くなるので、さっとくぐらせて中は少しレアの状態に保ったほうが美味しい。好みで薬味といっしょに。(煮汁が煮詰まってきたらダシ汁を適宜加える)

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柳川鍋
開いたドジョウとささがきにしたゴボウを煮て、卵でとじた鍋料理です。江戸時代後期、1830〜1840年頃に現在の日本橋横山町(JR馬喰町駅周辺)にあった柳川という料理屋が始めたことから、その名前がついたのだそうです。今では、同じようにゴボウのささがきを入れて卵でとじる料理法を「柳川」と呼ぶようになっているほど、暮らしの中に定着しています。
ちょっとウンチク! ちょっとウンチク!
江戸時代には、ドジョウもゴボウも精力がつく食材とされていたので、夏の暑いときに食べる料理とされていました。それを象徴的に表しているのが俳句の季語。「泥鰌(ドジョウ)」は夏を表す季語として使われているんですね。
材料<レシピ(分量:4人分)> 作り方
どじょう(開いてあるもの)…24尾
ごぼう…1〜2本(ささがきにする)
三つ葉…1束
玉子…3個
生姜の千切り…大さじ1
おろし生姜、生姜汁…各少々
だし(かつおぶしと昆布で取る)…300〜350cc
濃口醤油…60cc
日本酒…70cc
みりん…90cc
砂糖…大さじ1
粉山椒…少々
(1) どじょうは皮目を上にしてザルの上にのせ、上から熱湯をかけ、氷水に落とし冷やす。その後、ナイフで皮目のぬめりを取っておく。
(2) 煮汁の材料を鍋に入れ、煮立ったら生姜の千切り、おろし生姜、生姜汁、どじょうを入れて中火で煮る。生姜を加えることで、どじょうの泥臭さが消える。
(3) 一人前の土鍋にささがきにしたごぼうを敷き、その上に(1)のどじょうを並べて煮汁を注ぎ、火にかける。煮立ってきたら溶いた卵を回しがけ、鍋に蓋をし、半熟程度になったら出来上がり。仕上げに三つ葉を散らす。好みで粉山椒をふりかけて。

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小鍋立て(クレソンと鶏つみれの洋風鍋)
江戸時代に流行した鍋のスタイルが「小鍋立て」。名前のように、小さな鍋で少人数用に仕立てる鍋です。『鬼平犯科帳』などで知られる小説家、池波正太郎の作品の中にしばしば登場することでも知られ、「訳ありの男女が差し向かいで食べるもの」として位置づけられています。今回は、ビタミンCを豊富に含むクレソンを使った洋風の鍋を紹介しますので、ぜひ試してみてください。
ちょっとウンチク! ちょっとウンチク!
クレソンを使った鍋は、映画「失楽園」で主人公の2人が死ぬ直前に食事をするシーンでも登場しています。ちょっとほろ苦く、鍋全体の味を引き締めるクレソンは、男女の仲を表すのにピッタリの食材かもしれませんね。
材料<レシピ(分量:4人分)> 作り方
クレソン…3束
鶏むね肉…300g
コンソメスープ…800ccの湯にコンソメキューブ2個
黒こしょう…少々
白菜・エリンギ・ニンジン…好みで適量
<鶏つみれの調味料>
塩…小さじ2/3
ネギのみじん切り…1/2本
生姜のみじん切り…大さじ1
日本酒…大さじ2
玉子…1個
魚醤(ナンプラーやニョクマムでもよい)
…小さじ1
(1) 鶏胸肉の皮をのぞき、適当な大きさにカットし、フードプロセッサーに鶏肉と鶏つみれの調味料を入れ、ミンチにする。
(2) 土鍋にコンソメスープを入れ、煮立ったら(1)をスプーンですくって加え、白菜、クレソン、エリンギ、人参を適宜加えて火が通ったら器にスープと一緒に取り、上からひきたての黒こしょうをかけていただく。クレソンは一度に全部加えず、食べながら加えていくと香りも食感も楽しめる。

番外編どぜう鍋
一般の家庭ではなかなか作ることができませんが、「どぜう鍋」も東京の伝統ある鍋料理。これを始めたのは、浅草にある老舗店「駒方どぜう」で1801年のこと。まず生きたままのドジョウにたっぷり酒を振り掛け、酔っ払った状態にします。それをじっくり煮ることで、泥臭さが消えて骨まで柔らかくなるというわけです。食べるときは甘辛い割下を加えながら大量のネギとともに。山椒や七味唐辛子との相性も抜群ですよ!
ちょっとウンチク! ちょっとウンチク!
ちなみに、「どぜう」という書き方は「駒方どぜう」さんのオリジナル。最初に考案した初代の店主が、「どじょう」だと4文字で縁起が悪いから、といってそのような書き方にしたのだといいます。名前まで生み出すなんて、すごいですよね。
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